ブルネイの中心地であるバンダ・セリ・ベガワンと、熱帯雨林のテンブロン自然公園とを、陸路でつなぐ大橋が、開通しました。
これまでの、小型のボートで川をトコトコと遡るルートに比べると、格段に便利になっています。


車はもちろん4WD。
ブルネイ・テンブロン自然公園は、ボルネオ島の宏大な熱帯雨林の一部を占めています。 しかし、これまで観光用に開発されたウル地区以外は、外部の人たちにとっては決して簡単には立ち入ることのできない、手付かずの大自然が広がっています。ときには高さ40メートルを越す双葉ガキなどの高木が分厚く生茂り、空をほとんど完全に遮ってしまっているため、GPSなどは効きません。
数年前にこの地域に墜落した、シンガポール国籍のヘリコプターも、捜索することが叶わず、そのままになっているとか。
そんな熱帯雨林のなかで、永く世代をつなぎ暮らしてきた、山の民イバン族の人々の助けを借りて、テンブロン・リバーサイドキャンプを敢行しました。
まずは、リバーサイドの手頃な場所を見繕い、キャンプを設営する。 火の準備を行う。
今回のキャンプリーダーは、イバンのベテラン、カシム兄がつとめてくれた。
食事の支度をする。 今日はイバン族のご馳走、元祖バンブーチキンだ。 竹を切り、地鶏を焦がし目にさっと焼き、川の水で洗い、様々な香辛料と混ぜ、最後に大量のタピオカの若葉を揉んで、ボルネオ蘭の花を加え、竹筒に詰める。 そして火にかざす。 ここでも料理長は、カシム兄だ。
上の写真のうち、チキンを焼いてくれているのがイバンの若手、ジャイ。 定番の、腰の山刀がかっこいい。 もちろん手作りだ。
そして、川で遊ぶ。 水が心地よい。 小魚が寄ってくる。 ドクターフィッシュが体をつつく。 岸辺には花が咲き、鳥の声が聞こえる。 蟻と共生する植物がいる。 地には色鮮やかな虫たちがいる。 あたりは大自然の様々な生き物で溢れている。
川でとれた魚も夕食に加わった。 話が尽きない。
翌朝、川の瀬音を聞いて目覚める。 雨は降らなかった。 朝食は、少し趣向を変えて、トマトソースパスタにした。 足りなかったので、なんとなくジャンキーに、ミーゴレンをさくっと追加する。
朝食後は、また水の中に入ったり、あたりを散策したりして過ごす。 するとそのうち、イバン族の親戚一同・老若男女が、大勢で何処かしらから現れてきて、いつしか川辺は大賑わいになってしまった。 ここでまた、飲んだり食べたり、そして話がやはり尽きなかった。
つづく。。。