心は神、君火として在り、よって静、大陽にして、しかし炎上を常とす。
然るに呼気を撓らせ、足心へ降ろせば、火が燃え、離れ、循環す。
肝腎と交わり補、よって既濟。
肺は魄、そして金、陰にして雌、隔上に浮かぶ。
限りなき呼気により出でて、考を尽くす、気の行い。
肝は魂、そして木、陽にして雄、隔下に沈む。
吸気により自ず入り、心に登り、交わって補、されば既濟。
相火として在り、ゆえに動、せせらぎに迅発の雷あり、攻め、進み、果たす。
腎は精、且つ志、水にして大陰、よって月の如く、吸気により浸み入り、心に登り、火に補って既濟。
相火として在り、ゆえに動、海底に飛騰の龍潜み、喜び、悩み、鎮む。
脾は意、しかる故勁き智、されば良き土にして、陰陽の狭間にあり。
至誠の振る舞い、永遠の命の営み。
(白隠禅師、夜船閑話より©️2019さわみしん)